日頃から子供達がお世話になっている保健室ですが、私たち保護者が訪れる機会は少ないと思います。そこで、養護教諭の野口先生にお話を伺いながら、中高の保健室について教えて頂きました。
校舎の1階、中央階段に面した保健室の前には身長測定の機器があり、生徒達がよく利用しています。毎日のように身長を測りにくる生徒もいるそうです。
保健室の中は、大きな窓からの日差しが明るい広いお部屋です。グラウンド側にも出入り口があります。グラウンドで怪我をした生徒が、こちらから保健室に直接入ることができるそうです。
体調が悪い生徒は、来室時に症状に合わせて「来室カード」に記入します。
保健室に立ち寄る生徒の人数は、一日に30人位いるそうです。体調を崩した生徒ばかりではないそうなのですが、保健室にいらっしゃる先生方は、生徒ひとりひとりに丁寧に対応して下さっています。授業で教室を移動する休み時間にちょっと立ち寄る生徒達もいると、にこやかにお話し下さいました。
ケガなどで来室した人を手当てする施術台です。足下にある可愛い花柄の台は、保健委員の生徒が装飾してくれたものだそうです。体の状態に対応できるように、室内にはシャワー室、トイレも備えられています。
グラウンドに面した窓際にベッドが2台置いてあります。間仕切りカーテンを引けば、個室の空間となり、静かに休むことができます。
保健室の扉を開けるとすぐにある大きなソファーです。ここで生徒達が先生方とお話ししていることも。
横の棚には、保健委員が定期的に行う校内の飲み水の水質検査の道具も入っています。
こちらは簡易湯たんぽです。レンジで温めた濡れタオルをジップロックに入れ、袋状に縫い合わせたタオルに入れて完成です。先生方が手作りされたものや、裁縫が得意な保護者の方が作ってきて下さったものもあるそうです。冷房で体が冷えた時や、腹痛など体調が優れない時、生徒達にとても人気です。ひざ掛けとセットで生徒に貸し出しているそうです。
本棚の前には無機質な雰囲気を和らげるために、テーブルクロスのかかったテーブルを置いたり、小物を置いたり、生徒たちが自宅のようにくつろげる環境作りをしているそうです。本を読んだり、おしゃべりをしたりして、気分を切り替え、元気に教室に戻れるように工夫されています。
保健室の前の廊下にあるボード。沢山の情報の中から、生徒たちにとって、身近で重要な情報をわかり易く発信しています。
体調が優れずに保健室に立ち寄る生徒への心遣いだけでなく、生徒達がほっと一息つくことができる空間になるように先生方の細やかな心配りや工夫がありました。取材をさせて頂いている間にも、保健室に立ち寄った生徒達に対して、ひとりひとりに寄り添ってコミュニケーションをとられている姿が印象的でした。
養護教諭の先生方、お忙しいところ、ご協力頂き、ありがとうございました。