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2024年11月2日創立90周年記念式典

2024年11月2日、朝から小雨模様となりました。日出学園はこの日、創立90周年を迎えました。幼稚園から高校までの在園児・在校生に、ご来賓をはじめ、同窓生や卒業生、保護者、関係者の皆様が集まり、会場と各教室をむすんでお祝いの式典が行われました。式典後には、創立者の青木要吉先生の銅像の除幕式も執り行われました。その模様をどうぞご覧ください。

式典の会場はアリーナ1。中高棟の入り口にて受付を済ませると、アリーナ1までのアトリウムでは、小学校1年生から高校生3年生までの47クラスが書いた、児童たちの可愛らしい将来の夢、生徒たちが描く未来像や自分へのメッセージの葉が茂る、47本の成長の木と懐かしい写真が出迎えてくれました。


いよいよ式典の始まりです。オープニング記念映像が流されました。創立90周年にちなみ「九十の視点」をテーマに、幼稚園の教職員・児童・生徒が「日出学園の風景」を撮影し、その写真がもととなって制作されました。映像が終わると一斉に拍手が沸き起こり、式典がスタートしました。吹奏楽部の演奏で、小学校1年生と2年生の合唱とともに国歌斉唱・学園歌斉唱と続きます。子どもたちは、緊張した面持ちで先生の指揮を見つめ、一生懸命に大きな声で歌います。大舞台での演奏に、とても誇らしい姿でした。 はじめに、理事長、本学園長である青木貞雄先生よりご挨拶をいただきました。90年前の4月に、「昔の寺子屋のような少人数制で家庭的な環境で子供の個性伸長を図る学校」の機運が高まり開校したことなど、今日までの日出学園のあゆみについてお話しいただきました。続いて、来賓の方々よりお祝いの言葉をいただきました。

一人目は、国府台女子学院 学院長 平田史郎先生
創立当初より続く兄弟姉妹のような両校のつながりについてや、90年前の現在の校舎あたりは、桃畑が広がり真間川までアシが続く場所で、この市川菅野界隈には四季折々の花が咲く公園のような遊園地があったことなど、記念誌には書かれていない当時の様子のお話をいただき、その頃の風景が目に浮かぶようでした。二人目は市川市長の田中甲様より祝辞をいただきました。
日出学園の卒業生でもある田中市長も、母校に来ると当時の記憶が蘇り、懐かしく「ひのでっ子」に戻れるようだとお話しされていました。外環道路の工事に伴い、消えてしまった学校の周りにあった黒松。日出学園の小学生と一緒にその松の木の種を蒔き、苗を育て、外環道路の上に新しく造られた公園に植林され、見事に蘇った木々のお話などをしてくださいました。続いて、卒業生と卒業生の保護者の方々よりお祝いのメッセージが寄せられ、その動画が紹介されました。中学校・高等学校の生徒会長の工藤さんの挨拶が続きました。
生徒を代表して、日々置かれている恵まれた学びの環境と多くの支援への感謝と、90周年を節目に、一人一人が責任を持ってしっかりと自分たちの未来を見据えて、伝統と誇りを胸に更なる努力をしていくこと、そして新たな伝統を築いていくことを誓いました。記念アトラクションとして、園児・児童・生徒によるパフォーマンスが披露されました。

はじめに、幼稚園合奏合唱が幼稚園からライブ映像で中継されました。音が出ないトラブルがありましたが、「よろこびのうた・誕生日のうた」を一生懸命に年長園児たちが楽器を演奏し、年中園児たちが元気に歌う、愛らしい姿が映し出され会場を和ませてくれました。 続いてアリーナの後方がステージとなり、小学校のダンスクラブの27人のメンバーがいくつかのグループに分かれて「Living in color 他」など元気いっぱいのダンスを披露しました。みんなとても楽しそうに踊っていました。


続いては、中学校・高等学校バトントワリング部による演技です。
中学生が「海の見える街」を披露しました。この演目でバトントワリング関東大会コンテストの部において金賞、千葉県教育庁賞を受賞し、このあと全国大会に進みます。鮮やかなブルーの衣装と軽やかで伸びやかな演技に、会場は華やいだ雰囲気となりました。

続いて高校生の演技。中学生と同じくバトントワリング関東大会コンテストの部において金賞を受賞し、全国大会進出を決めた演目「red moon」を披露しました。次々と変わる美しい動きとダイナミックに踊る魅力的な演舞に大きな拍手が送られました。

記念アトラクションの締めくくりは、小学校と中学校・高等学校の吹奏楽部合同による演奏です。曲は「バンドのための民話」と「栄光の架橋」です。小学生から高校生までの合同での演奏は普段あまり見ることのない光景です。吹奏楽ならではの力強い演奏と、管楽器の優しい音色のハーモニーがとても素晴らしかったです。温かい気持ちになりました。

アリーナ1での式典が終わると、正門そばに設置された初代学園長の青木要吉先生胸像除幕式が行われました。胸像の前に移動しての除幕式の予定でしたが、雨のためアリーナに映像が流される形となりました。同窓会会長の馬場義一様よりご挨拶をいただき、青木要吉先生の胸像は、90周年を記念して同窓会より寄贈し、毎日子どもたちが通るこの場所に設置したことをお話しされました。胸像の台座には、青木要吉先生の経歴と日出学園の創設の経緯が記載されています。最後に理事長、学園長青木貞雄先生のご挨拶をいただき、閉式となりました。

♢メディアセンター・遊具のリニューアル・アリーナ空調設備の増設
・小学校メディアセンター
グリーンスクリーンや様々なコミュニケーションがし易い環境にリニューアル。


・中高メディアセンター
松葉色を基調に床をはじめ、机や椅子、ホワイトボード・スクリーンになる仕様の壁にリニューアル。

・幼稚園遊具のリニューアル
「自ら考え行動ができる」という知力・体力を育む遊具として新しい飛行機型遊具へリニューアルします。2024年冬に設置する予定です。きっと子どもたちの人気の遊具となることでしょう。園児たちの笑顔が目に浮かびます。
・アリーナ1・アリーナ2の空調設備の増設
近年は、現校舎になった頃よりも気候も変化し猛暑日も増え、室内での活動も厳しいことが多くなりました。冷暖房完備となり、子どもたちも授業や部活動などをのびのびと活動できることでしょう。

♢制服のリニューアル
2025年度から導入される【小学校】の夏服・2026年度から導入【中学校・高等学校】の夏服がお披露目されました。♢日出学園90YEARS 1934-2024より
いくつか日出学園の風景をご紹介します。
親子遠足なのか親子プレイデーの後のようなお弁当風景なのでしょうか。今も昔も変わらぬ親子の日出幼稚園の風景にほっこりとした気持ちになりました。日出学園伝統の一つ、瑞穂会。臨海学校の集合写真といえば、これです!懐かしく、今もずっと受け継がれている風景です。チームワークで競い合う力強く頼もしい風景。今年の中高体育祭でも校庭で同じような光景を目にしました。時がつながっているように感じます。創立50周年記念式典。どんな曲が演奏されたのでしょうか。トランペッターでもある音楽の井上雄二先生が、それまで小学校にはなかった管楽器とその魅力を子どもたちに広げ、現在の吹奏楽クラブへと続いています。卒業生の方のお話では、この頃から学園歌をはじめ、様々な行事で耳にしている曲を先生のピアノの伴奏から吹奏楽クラブの児童たちが演奏するようになったと記憶しているそうです。会場には、これまでに多くの園児・児童・生徒を温かく見守り、時に厳しく、そんなご指導をくださった懐かしい先生方の姿がありました。いつも優しく子どもたちを導いてくださっていた大好きな先生の姿に気づいた児童たちは、思わず「せんせーい!」と大きく手を振り、先生もそんな子どもたちみんなに手を振り応えてくださる姿。また、何十年ぶりかに小学校の恩師と再会した同窓生の、子どもの頃を思い出すかのように嬉しそうにお話しされる姿。お世話になった先生と卒業されたお子様のことをお話しされる保護者の姿。あたたかな校風が伝わる心温まる光景でした。

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90年のあゆみには、たくさんの出会いと様々な人の支えがありました。その中で「誠(なおく)・明(あかるく)・和(むつまじく)」の校訓を基に、子どもたちはのびやかに学び、成長して巣立っていきました。時代の流れとともに教育環境も大きく変化してはいますが、日出学園での思い出がそれぞれの記憶に刻まれ、今日までつながっていることを感じました。そして、90周年の節目に「未来へのアプローチ」として行われた、様々な施設のリニューアルや式典を通じて、多くの卒業された先輩方の母校や後に続く後輩たちへの思いが伝わってきました。何気なく日々の学校生活を送りながらも子どもたちの記憶の中に残り、きっと同じようにその思いをつないでいくことでしょう。創立90周年記念式典を準備運営していただいた同窓会の皆様、保護者の皆様、先生方、園児・児童・生徒の皆さん、本当にありがとうございました。