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コンクールに向けて ~吹奏楽部~

夏と言えば、吹奏楽部ではコンクールです!昨年は、新型コロナウイルスの影響で中止され、2年ぶりの開催です。

なかなか見る事の出来ない、吹奏楽部のコンクールに向けての練習を取材させていただきました。

 

日出学園吹奏楽部は、中高合わせて42名。その中でコンクールに出場出来るのは、オーディションで選ばれた28名です。コンクールには演奏時間・演奏人数などの規定がありますが、同一経営の学園内小学生・中学生の参加は認められている為、今年は12名の中学生も高校生の部に出場します。

コンクールで演奏する曲は、千葉県出身の樽屋雅徳さん作曲の『サントス・デュモンの大空への夢』です。この曲は、飛行船研究をしていたサントス・デュモンの希望に満ち、困難に諦めず立ち向かう姿や思いをイメージして作曲されています。

梅雨が明け、熱中症アラートが発令された7月19日。午前中は学校で練習をし、午後は行徳文化ホールI&Iでの練習でした。コロナ対策そして熱中症対策もしながらの練習となりました。

学校以外の練習は、2年前のコンクール以来なので、入場・退場やセッティングの練習、ホールでの音の響き方をまず確認していました。とくに譜面では4人での演奏となっている打楽器は、3人しかいないので、移動が間に合うように楽器を置き、忙しそうに動き回っていました。

時間が経つにつれて、演奏にも熱が入っていました。OBの天野君が一緒に演奏に入ってもらう事で、言葉での説明だけでなく、表現の仕方等が耳や目でわかり、より一体感のある音楽になっていきました。

その後は休憩も兼ねて、木管のみ・金管と打楽器のみでのセクション練習になりました。

セクション練習は、数人のみで吹き、細かく合わせていったりとするのですが、立たされるとさらに緊張し出来なくなり、とても悔しい気持ちになります。まさにサントスの苦難のようです。

木管(ピッコロ・フルート・クラリネット・サキソフォン・ファゴット)

金管(トランペット・ホルン・トロンボーン・ユーフォニアム・テューバ)・ピアノ・打楽器

セクション練習の後は、全体合奏再開です。色々な音が聴こえるように、楽器ごとに座るのではなく、バラバラに座って演奏します。

顧問の寺田先生は、よく動きます。テンポが合わないと手を叩き、イメージが合わないと歌う、体で表現をしたりしていました。出来ていないところを説明し、「Eから」と言って、指揮をするまでの時間がとても短く、無駄がありません。

コンクール合奏だけでなく、せっかくのホールでの練習なので、中学生のみ合奏もありました。中学生ということもあり、元気いっぱいの音で、楽しそうに演奏していました。観ていた高校生も手拍子をし、楽しそうでした。

中学生合奏の後、もう一度コンクールの合奏をして、練習は終了です。

吹奏楽部は文化部なのに、体力が必要です。音だけでなく、息遣いや体の動きなどで周りに合わせるなど、演奏中は同時に考えることが多く、集中力も必要です。体力が必要なのは、練習前の準備と練習後の片付けです。とくにホールでの練習は、楽器が壊れないようにトラックへの積み込み、ひな壇の組み立てに解体と力仕事です。

吹奏楽は、一人では演奏も準備も片付けも出来ません。困難に諦めず立ち向かい、大空を飛んだサントスも、一人ではなかったと思います。部活の仲間達と一つの曲を作り上げていくのが、吹奏楽の魅力の一つでもあります。

取材させてもらったのは半日の練習でしたが、合わなかったところを一人一人が合わせようとし、努力し、演奏が良くなっていくのが分かりました。また、先輩後輩関係なく仲が良く、連日の練習で疲れているはずなのに、笑顔がたくさん見られ、楽しそうでした。

今年のコンクールは無観客で聴く事は出来ませんが、コロナの前のように、吹奏楽部の演奏が聴ける日が楽しみです。

取材にご協力いただきました寺田先生、OBの天野君、吹奏楽部のみなさん、ありがとうございました。