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2018ひので会講演会

1128日(水曜日)、ひので会文化厚生部主催のひので会講演会が開催されました。今年度は、日本箸文化協会認定講師の翠川まき氏を講師にお迎えして行われました。当日は、翠川先生の講演だけでなく、お箸の持ち方の実演や、自宅で手軽に作れる「お祝い箸袋」の作り方を教えていただき、多くの保護者の方々が参加されました。

講演をしてくださった翠川まき先生は、日本料理店を経営されている傍ら、箸使いや和食におけるマナーのセミナーなどの講師としても活動されています。

日常的にお箸を使う人でも、正しい箸使いをしている人というのは3割程度しかいないそうです。和食に関わるお仕事をされる中で、正しい箸使いを広めていきたいと思われたことがきっかけで講師としての活動をされているそうです。

 

子供のしつけ(躾)を、裁縫におけるしつけぬいと本縫いにたとえてお話しになり、親の振る舞いを「しつけ縫い」、子供の振る舞いを「本縫い」にたとえ、「しつけ縫い(親)」きれいにできていれば、「本縫い(子)」は自ずときれいに仕上がるというお話しをしてくださいました。子供を育てる保護者にとっては、改めて気持ちの引き締まるお話しでした。

 

「正しい箸使い」には、いくつかの利点があり、1つ目は、お箸を使う際に指先を使うことにより脳の働きを活発にすること、これは、日本人の器用さにつながっているということです。2つ目は、「箸先五分、長くて一寸」という言葉があるように、お箸の先を短く使って少しずつ食べることによって、健康やダイエットにもなると言うことだそうです。3つ目は、美しく食べることによって、食べ物の味は変わらないけれども、「味わい方」が変わる、また4つ目に、美しく食べることによって、食事をする相手も気持ちが良く、食事をする人自身も楽しい食事の時間を過ごすことができるそうです。

 

また、大人だけでなく、小さな子供にお箸の使い方を教えるときの方法なども、イラストを交えた資料を使って分かりやすく教えてくださいました。

【講演会当日に配布された資料です。】

講演会では、参加された方全員に、割り箸とお皿、落花生が配られ、落花生を使って箸使いについての実演や、食器を使っての和食のマナーなどが紹介され、会場にいらした方々も熱心に参加されていました。

講演の中で、「礼は飲食にあり」というお話しをしてくださいました。私たちが食事をする際の挨拶で「いただきます」、「ごちそうさま」という言葉を用いているのは、日本のみの文化だそうです。「いただきます。」には、「命をいただきます。」という意味が、「ごちそうさま。」には、馳走(ちそう)という言葉に食べ物を走って探しに行くという意味があり、これが転じていろんな人のおかげさま(馳走)があって食事がなりたっているということを表す言葉に「御」と「様」をつけて「御馳走様(ごちそうさま)」という意味を持っているそうです。

講演の後に、お正月につかえる自宅で気軽に作れる「お祝い箸袋」の作り方のレクチャーも行われました。会場にいた方々も楽しく作ることができました。

講演だけでなく、実際にお箸を使っての実演をしたり、家に帰って作ることができるお箸袋を教えていただいたりと、講演会の時間はあっという間に過ぎて、とても有意義な時間を過ごすことができました。

お話しをしてくださった講師の翠川まき先生、ありがとうございました。

講演会を主催してくださった、文化厚生部の皆様、また、会場に足を運んでくださった皆様、ご協力ありがとうございました。