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中高 南極授業

第63次南極地域観測隊同行者として、11月に南極へ出発された武善先生により、1月29日(土)には地域の小学生やその家族向け、2月2日(水)には日出学園児童・生徒向けに南極授業が行われました。

画面越しに見る日焼けした武善先生の姿からは、少年のように目を輝かせて南極で様々な体験を楽しんでいる様子が伝わってきました。

日出学園会場だけでなく、YouTube Liveから参加している方もいらっしゃいました。

(資料:国立極地研究所)

 

ひのぺんずの特別授業

武善先生の授業前に、高校2年生の有志で結成された『ひのぺんず』が、武善先生からのプレゼント、ペンギンの着ぐるみを着て、会場を盛り上げました。自分達で考えた南極に関するクイズを出題。PCやスマートフォンなどから、リアルタイムで質問などをする事が出来るSlidoサービスを利用して、クイズの回答をしました。クイズの正解率がすぐにわかり、ひのぺんずも「正解が多い!」「難しかったかな?」など一喜一憂していました。

クイズの内容は、「南極で一番大きいペンギンの身長は?」「ペンギンを英語で言うと?」など、29日は簡単な問題が多く、会場ではコロナ対策で声は出せないですが、正解出来たと嬉しそうにする児童が多かったです。

南極で外でお湯を撒き、すぐに氷になる映像は、会場でも思わず「おー」っと驚き、シャボン玉が凍っていく映像はじっと見入っていました。

2日は、視聴覚室には選出で児童・生徒が参加。他の生徒は各教室で転送された映像から視聴しました。

2回目なので、ひのぺんずの進行やしぐさなどがとても上手くなっていました。数日しかなかったのに、それぞれが色々考えて、努力したのがわかりました。

クイズの問題は生徒向けなのか難しくなっていて、始めの問題は87%の正解率でしたが、39%しか正解のない問題もありました。

 

南極中継

29日は、司会をしている石川先生の心臓がバクバクするほど、中継が上手く出来るか緊張の中、ひのぺんずと同じペンギンの着ぐるみを着た武善先生の姿がスクリーンに映し出されると、会場の空気が変わるほど、児童だけでなく大人も夢中で見ていました。

昭和基地では、乾燥しているので火気の扱いには細心の注意が必要であるとか、色々な研究が行われているなど説明がありましたが、三度の飯よりペンギンが好きな武善先生らしく、ペンギンの話は熱弁されていました。かわいいだけでなく、死が身近にある自然の厳しさも伝えてくれました。

スマートリモコンを使っての実験では、日出学園から「アレクサ 昭和基地の照明を消して」と言うと、見事に南極でも照明が消えて、会場みんなが拍手で成功を喜んでいました。

他にもインターネットを繋ぐ担当の三井隊員、大きなバルーンと衛星を使って大気の研究している村田隊員、自分で一から作成した重力の装置を紹介してくれた新谷隊員、南極料理人香月隊員の話があり、あっという間に時間が過ぎてました。

日本から南極への質問の回答には、南極ではコロナウイルスがないのでマスク着用していない、南極は日差しが強いので油断をするとすぐに日焼けをする等がありました。

昭和基地の隊員の方々と手を振りあって、中継は終わりました。

2日はひのぺんず同様に、二回目なので、スムーズに中継が繋がり、武善先生の説明も滑らかでした。

スマートリモコンを使っての実験は、日本から南極への実験に加えて、南極から日本へでも成功しました。

29日と同じく三井隊員、村田隊員、新谷隊員の話と、奥様が日出学園卒業生という阿保隊長、作った人の思いや性格が装置に表れると語る技術者の虫明隊員の話もありました。

質問は日出生らしく、「和衷協同して仲良く過ごせる秘訣は?」には、「一人一役責任を持ってやる、お互いの事を尊重し合い、よく見てよく話し合っている。」と回答がありました。

武善先生は4月には日出学園に戻ってくる予定です。

無事帰国され、南極での様々な体験話をたくさん聞けるのが、今から楽しみですね。

 

観測隊の皆さん、武善先生、貴重な授業をありがとうございました。